姉ちゃんへ
「お約束の歌詞遅くなってしまいました。
ちょっと 自信のない部分を確かめるのに時間がかかってしまいました。
お詫びのしるしに 多分懐かしんでくれるだろうと思う別の歌詞を少し書き加えて一冊にしてお送りします。
御笑覧〔?〕下さい。  
                 姉ちゃんへ 正
                                   頑張って良いお年を。」

母が天に昇ってから八日目。〔2008・11・19〕
 今朝 天から 贈り物が届きました。
 今 庭に静かに 雪が降っています。
  
 正叔父さんの心のこもったお手紙の中から
私の知っている歌を拾ってみました。

「冬の夜」
 1 燈火近く 衣縫う母は
    春の遊びの 楽しさ語る
     居並ぶ子供は 指を折りつつ
      日数かぞえて 喜び勇む
       囲炉裏火は とろとろ
        外は吹雪
 
 2 囲炉裏の端に 縄なう父は
    過ぎしいくさの 手柄を語る
     居並ぶ子供は 眠さ忘れて
      耳を傾け 拳を握る
       囲炉裏火は とろとろ
        外は吹雪
「故郷」
1 兎追いし かの山
  小鮒釣りし かの川
  夢は今もめぐりて
  忘れ難き故郷
 
2 如何にいます 父母
  つつがなしや 友がき
  雨に風につけても
  思いいづる故郷
 
3 こころざしを はたして
  いつの日には帰らん
  山はあおき故郷
  水は清き故郷
 
「故郷を離るる歌」
 1 園の小百合、撫子、垣根の千草
    今日は汝をながむる 最後〔おわり〕の日なり
     思えば涙膝をひたす さらば故郷
      さらば故郷 さらば故郷 故郷さらば
 
 2 つくし摘みし岡辺よ 社の森よ
    小鮒釣りし小川よ 柳の枝よ
     別るる我を燐と見よ さらば故郷
      さらば故郷 さらば故郷 故郷さらば
 
 3 此処に立ちて さらばと 別れを告げん   
    山の蔭の故郷 静かに眠れ
     夕日は落ちて たそがれたり さらば故郷
      さらば故郷 さらば故郷 故郷さらば
      
 
 
 
 
 
 
 
 
「いなかの四季」
 1、道をはさんで 畠一面に
    麦は穂が出る 茶は花盛り
     眠る蝶々 とび立つ雲雀
      吹くや春風 袂も軽く
       あちらこちらに 桑つむおとめ
        日まし日ましに 春蚕〔はるご〕も太る
 
 2、並ぶすげ笠 涼しい声で
    歌いながらに 植えゆく早苗
     永い夏の日 いつしか暮れて
      植える手先に 月影動く
       帰る道々 あと見返れば
        葉末葉末に 夜露が光る
 
 3、二百十日も 事なく過ぎて
    村の祭りの太鼓が響く
     稲は実が入る 日よりは続く
      刈ってひろげて 日に乾かして
       米にこなして 俵につめて
        家内揃って 笑顔に笑顔
 
 4、松に火をたく いろりのそばで
    母が手際の大根なます
     棚の餅ひく鼠の音も
      夜は よもやま話がはずむ
       これが田舎の年越し魚
        更けて軒場に 雪降り積もる
 
 
 
 
 
 
 
 
「朧月夜」
 1 菜の花畠に 入日薄れ
    見わたす山の端 霞深し
     春風そよ吹く 空を見れば
      夕月かかりて におい淡し
 
 2 里輪の火影も 森の色も
    田中の小路を たどる人も
     蛙の鳴く音も 鐘の音も
      さながら霞める 朧月夜
     
「牧場の朝」
1 ただ一面に 立ち込めた
   牧場の朝の 霧の海
    ポプラ並木の うっすりと
     黒い底から 勇ましく
      鐘が鳴る鳴る かんかんと
 
2 もう起きだした 小舎小舎の
   あたりに高い 人の声
    霧に包まれ あちこちに
     動く羊の 幾群の
      鈴が鳴る鳴る りんりんと
 
 
「鎌倉」
1 七里ガ浜のいそ伝え 稲村ガ崎の 剣投せし古戦場
 
2 極楽寺坂越え行けば 長谷観音の堂近く 露坐の大仏おわします
 
3 由比の浜辺を右に見て 雪の下村 過ぎ行けば 八幡宮の御社
 
4 上るや石のきざはしの 左に高き大銀杏 問わばや遠き世々の跡 
 
5 若宮堂の舞の袖 しづのおだまき くりかえし かえせし人を しのびつつ
 
6 鎌倉宮にもうでては 尽きせぬ親王〔みこ〕のみうらみに 悲憤の涙沸きぬべし
 
7 歴史は長き七百年 興亡すべて夢に似て 英雄墓はこけ蒸しぬ
 
8 健長円覚古寺の 山門高き松風に 昔の音やこもるらん   
「青葉茂れる桜井の」
1 青葉茂れる桜井の 里のわたりの夕まぐれ
   木の下蔭に駒止めて 世の行く末をつくづくと
    偲ぶ兜の袖の上〔え〕に 散るは涙かはた露か
 
2 正成涙を打ち払い 我が子正行〔まさつら〕呼び寄せて
   父は兵庫に赴かん 彼方の浦にて討ち死にせん
    汝〔いまし〕はここまで来つれども とくとく帰れ故郷へ
 
3 父上いかにのたもうと 見捨てまつりてわれ一人
   いかで帰らん帰られん 此の正行の年こそは 
    末だ若けれ諸共に 御共仕えん死出の旅
 
4 汝をここに帰さんは わが私〔わたくし〕の為ならず
   己討ち死に為さんには 世は尊氏の侭〔じん〕ならん
    早く生いたち大君に 仕えまつれよ国の為 
 
5 この一刀〔ひとふり〕は 往〔い〕にし年
   君の賜いしものなるぞ 此の世の別れの形見にと 汝にこれを贈りてん
    行けよ正行故郷へ 老いたる母の待ちまさん 
 
6 共に見送り見返りて 別れを惜しむ折からに
   復〔また〕も降り来る五月雨の 空に聞こゆる時鳥〔ほととぎす〕
    誰か哀れと聞かざらん あわれ血に泣く其の声を
 
 
  
「四季の雨」
1 降るとも見えじ春の雨
   水に和をかく波無くば
    けぶるとばかり思わせて
     降るとも見えじ春の雨
 
        2 俄かに〔にわか〕過ぐる夏の雨
           物干し竿に白露を 
            なごりとしばし走らせて
             俄か過ぐる夏の雨
        
              3 おりおりそそぐ秋の雨
                 木の葉木の実を野に山に
                  色様々に染めなして
                   おりおりそそぐ秋の雨
                   
                   4 聞くだに寒き冬の雨
                      窓の小笹にさやさやと
                       更けゆく夜半をおとずれて
                        聞くだに寒き冬の雨
 
                  
                 
 
 
 
 
 
 
「水師営の会見」
1 旅順開城約成りて 敵の将軍スッセル
   乃木大将と会見の 所はいずこ、水師営
    
 2 庭に一本やつめの木 弾丸跡もいちじるく
    くずれ残れる民屋に 今ぞ相見る二将軍
  
  3 乃木将軍はおごそかに み恵み深き大君の
     大みことのり伝うれば 彼かしこみて謝しまつる
 
   4 昨日の敵は今日の友 語る言葉もうちとけて
      我はたえつつかの防備 かれは称えつ我が武勇
 
    5 かたち正して言い出でぬ 「この方面の戦闘に
       二子を失い給いつる 閣下の心如何にぞ」と
 
     6 「二人の我が子それぞれに 死所を得たるを喜べり
       これぞ武門の面目」と 大将答力あり
 
      7 両将昼餉共にして なおも尽きせぬ物語
         「我に愛する良馬あり 今日の記念に献ずべし」
 
       8 「厚意謝するに余りあり 軍のおきてに従いて
          他日我手に受領せば ながくいたわり養わん」
 
        9 「さらば」と握手ねんごろに 別れて行くや右左 
           砲音〔つつおと〕絶えし砲台に ひらめき立てり 日の御旗
 
             
 
 
 
 
 
「川中島」
1 西条山は霧ふかし 筑摩の河は浪荒し
   遥かに聞こゆる物音は 逆巻く水か つわものか
    昇る朝日に 旗の手の きらめくひまに くるくるくる
 
 2 車がかりの陣ぞなえ めぐるあいべのときの声
    あわせるかいも 嵐吹く 敵を木の葉とかき乱す
     川中島の戦いは 語るも 聞くも 勇ましや

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